転がしドッヂボール

「転がしドッヂやろう!」
Rちゃんは,そう言うと、地面に足で大きな円を描き始めました。
「私もやる!」とKちゃん。
「みんな誘わないとまだ人数足りないよ。」とスタッフ。
二人は次々と友だちを誘い、あっという間に7、8人のプレイヤーが集まりました。
 Rちゃんの描いた線上に水をかけ、大きな円が浮かび上がれば、転がしドッヂボールのフィールドは完成です。
「さあ、みんな中に入って!」と声をかけ、素早くボールを転がすスタッフ。
子どもたちはきゃーきゃー言って、必死に逃げ、すぐには当てられません。
 それでも身体が大きいからか、当てられてしまったRくん。
ラインの外に出ると、思いっきりボールをけとばしました。
「だめだよ!転がさなきゃ」
小さい子たちから抗議を受け、そうだった、そうだったと照れ笑い。
 次に当てられたのはやっぱり大きい高校生のHくん。
外に出て、誰かに当てようと意欲満々。
思わずラインを踏み越えると、「外から!外から!」と声がかかり、ハッとします。
 持てる力を極限まで出して戦うプロスポーツの世界は、人々を魅了しますが、「転がし」という限定をつけることで、力を制御し、強い子も弱い子も一緒に楽しめる「転がしドッヂボール」も負けないくらい子ども達を魅了しています。
 目に見えない「ルール」というものを守るのが苦手な子にとっても、たった1本のラインを踏み越えないことで成立するゲームから、学ぶことがあるでしょう。
 まだ寒い日が続きますが、子どもたちは、元気に公園を走り回っています。
(Y.H.記)
 

放課後等デイサービス かんがるうクラブ

6歳~18歳までの障がいのある児童を対象に、 知的訓練と生活訓練の2本立てで将来の自立を目指し、 様々な支援をしています。

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